ゆるやか下降~のっそり上昇~

ひきこもりだけど映画館に入り浸ってる女。場面緘黙当事者。フェミズム勉強中。

Say cheese

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1、2、3日と、2泊3日で旅行に行っていました。

前回の長崎と同じく、ツアーにて(身内と)

行く前から分かってましたが、やはり2泊3日は、なっがい。きっつい。

小学校時代の自然学校(兵庫県だけでの呼び方。他府県は林間学校だそう)を思い出し、あの頃の辛さ、苦しみを思い出す事で何とか乗り切れました。今の辛さを、昔の辛さで乗り越えるのです。蚊に刺された時にはそこを思いっきり抓るんだ!(@RAD)

 

 

観光、良かったんです。実に充実した旅でした。

それは良かったんです。でもそれ以上に辛かった。

「辛い」と思うと、もう駄目だった。

あんなに憧れた町にようやく来る事が出来たのに、私の心は波打ちませんでした。

 

 

大まかに、辛かった事は3つあったので一応記しておきますね。

別に、誰も悪くはないのです。私の感じ方、自意識がひどいだけ・・・。

 

 

辛かった事①

~バスの運転手と添乗員のギスギスした関係を見せられる~

 

運転手がクソだった(一言)

 

別に運転が荒いだとか、そういう事ではない(やたらとガムを噛む人ではあったが)

添乗員の前ではヘラヘラしているのに、添乗員が席を外すと添乗員の悪口を言い出す。それを客に聞かせてくる。その上客からの同意も得ようとしていた(私以外の人にです)(その人は笑って同意していまして、それにも改めて絶望した)

席が一番前だったので、嫌でも悪意に塗れた会話が聞こえて来て死にたくなる。

その添乗員の人が太り気味の体型だった事から、その体型を揶揄するような事も言っていて、聞いていて私はものすごい嫌な気分になる。胃を直接ブン殴られてるみたいな感じ。

私は他人への悪意を視界に入れたり耳にしたりすると本当に、本当にずっしりとしんどくなるので、本当にキツかった。私の見る限りでは、添乗員のお姉さんに非は無く、仕事はきちんとされていた。彼女の居ない前で(客前で)彼女の悪口をぐちぐちと笑顔で垂れ流す運転手がクソに思えて仕方なかった。バスの走行中、ずっと運転手の後頭部を睨み付ける私。

これに関しては、辛かったと言うよりは、怒りの方が大きかったですね。最後にアンケート用紙を配られたのでその旨を書いてやろうかと思いましたが、そのアンケートは父上が答えたのでした。やり場のない怒り。

 

 

辛かった事②

~地獄のホタル観賞~

 

2日目の夜に、ホテルの近くに蛍が見られる場所があるという事で、ツアー客たちと共にホテルのバスに乗り、見に行ったのです。

私は、「蛍なんかわざわざ見んでも・・・」という感じでした(地元にも居るから)が、行こうと誘われたので、まぁ行くかと見に行きました。

それは見事な光景が広がっておりました。今まで見て来た蛍の光景とはまるで違う。

何千匹、何万匹もの蛍が飛び回る光の光景は圧巻の一言で、本当に見事なものでした。

 

それは良かったのです。でもキツかった。

車中で、人々が「わぁー」「綺麗」「すごい」と口ぐちに感想を述べ、見知らぬ者同士が「ほんと綺麗ですねー」「見れてよかった」などと言い合っている光景に、私はひっそりと絶望してました。私の前の座席では母親が隣の名も知らぬ人と楽しそうに何事か話していて(もうその頃になると、私の脳は人の声を拾い、その言葉を理解するという事を放棄してました)(私はよく自分を護る為に意図的にそうしてます)その様子を見ていると、じわりと涙が滲みました。こんな事、今までも私の人生には何度も何度もあったはずです。目の前で交わされている平和な会話に、私一人だけが交れない。交ざれない。

それでも変わらず、今でも改めてまた絶望するし、こうして涙が出たりするんだなと、車に揺られ、夢のような光景を見ながら他人事のように感じていました。

 

 

蛍を見て、「美しい」と思う心よりも先に、その何倍もの強さで人と交われない事を「寂しい」「苦しい」と感じている自分が、私は寂しくて寂しくてなりませんでした。

 

 

辛かった事③

~心優しい外国人観光客に気を遣わせる~

 

今回、この旅で一番死にたくなった瞬間はコレでしたね。

私は写真(写るのが)大嫌い人間で、集合写真の度に逃げ回っていたような子供だったのですが、大人になった今でもそこは改善されず。

今回も普通に逃げ回っていたのですが、ついに捕まり、有名な神社(どことは言いません)の鳥居をバックに連れ合いと共に写真に収められる事に。嫌だ。すんげー逃げたい。

 

どうでも良い事なのでバラしますが、私は写真に写る際、ろくに笑えた記憶がありません。

昔の写真のどれを見ても、全部がこちらを睨みつけているか、もしくは、この世の終わりみたいなツラした絶望しきった表情の写真しか無くて、自分で見ると笑えます。どんだけ嫌だったんだよ。映りもクソも無いです。

 

久々の写真でしたが、今回もレンズに笑顔を向ける事は出来ず、真顔で向き合っていました。すると、鳥居の近くに居た一人の外国人観光客(でかいリュックを背負った白人男性)が、私に向かいしきりに何か言っていました。よく聞くと、それは「say cheese!」と言っているようなのでした(しばらく分からなかった)

 

笑えよと。彼は笑顔で幾度も、ジェスチャーも交え、私にそう言っていました。

 

 

私、それ見ていよいよ本当に笑えなかった(固まる)

はるばる日本まで観光に来てくれた人に、私は一体何をさせているのか・・・。

それを思うと、申し訳なさから絶望的な気分に陥り、私は泣きたくなりました。

結局私は笑う事なくそのまま写真撮影は終わり、その男性の横を逃げるように立ち去ったのが、今回の旅のハイライト。一番記憶に残っている出来事であります。

 

 

 

ツアー旅行は、自分で計画を考えたり練らなくて良いからまぁ楽ですけど、緘黙症当事者にはおススメしませんね(当たり前か?)

というか、私は自分一人で行くんだったら、絶対ツアーは利用しません。辛くなるのが分かっているからね。でも今回はどうしても、ずっと行きたかった場所だったから、親に頼んで(自腹を切り)連れてってもらったのです。一人旅でしたら、私は一人で勝手にバッと行きます。その方が楽ですんで。

 

一人で居る時の孤独と、人の中に居る時との孤独は、全く種類も、根深さも違うって言う事です。私は、人と居る時の方が寂しい。私はこの人達とは分かり合えない、何も共有出来ない。決してこの中に入る事は出来ないのだと感じる時が、私は、何よりも寂しい。

 

 

 

何か愚痴ばっかりですけど、一応、旅行記でした。

次回はまた、一人でぶらぶらと行こうと私は思いました。作文。。。