ゆるやか下降~のっそり上昇~

ひきこもりだけど映画館に入り浸ってる女。場面緘黙当事者。フェミズム勉強中。

2020映画ベスト10

 

お久しぶりです。

相変わらず、年始と年末しか更新しませんね。やる気が、ありません…。

2020年、世界がこのような事になるとは想像もしていませんでした。

たくさんの推し(三浦春馬ナヤ・リヴェラチャドウィック・ボーズマン、RBG、竹内結子…)を失った一年。

春馬のローラに想いを馳せたり、数年ぶりにgleeを見返してナヤの歌声に涙したり、チャドさんの弥助、見たかったなぁ…と、今となっては叶わぬ事を夢見たり、RBGの偉大な功績を、竹内さんの輝きを、思い返すばかりの日々です。

そして個人的に、身内(姉)の死も経験した年でした。

姉との日々は、また改めてどっかで書く日が来るかも知れませんが…、とりあえず、私にとっては凶悪で尊大で、私を追いやり支配しつつも、常に味方ではあってくれた(ともに両親に立ち向かってくれた)、たった1人の姉でした。

今までの人生、ずっと二人姉妹の次女、末っ子として生きて来たはずなんですが、

これから先ずっと一人っ子として生き、そしていつか天涯孤独になる日を思うと…。

焦りと不安しか無いな、人生。

 

 

コロナ以前、コロナ以降と、(感染対策を意識する以外は)私は何も変わらず家に居て、そしてたまに映画館に通う日々です。

今年劇場で見た作品は65本。

やっぱりここ数年に比べて減りましたが、まぁそれでも十分すぎるほどには見てるなぁ、と思う。来年は更に見る本数を減らし、どうしても見たい、見ねばという作品のみ劇場で見、あとは配信を待つ…という形でやっていこうと思います。

これはコロナ関係なくて(いや、そりゃ多少はあるが…)年100本前後見ていたこの数年がやりすぎだった、単純に。もうちょっと厳選して見て行こうと思います…。

2020年劇場で見た映画65本のうちのベスト10。

一応、記録をしておきます。

 

 

1位「ミッドサマー」

大好っき。

見て、うっかり癒されちゃった側の人間。「ヘレディタリー」はそこまでハマらなかったんですが、ミッドサマーはすごく魂にしっくりときた。私には冗談抜きでセラピー映画だった(ダニーと村の女性たちがアーアー泣き合ってるシーン、シンクロしてすごい気持ち良くなっちゃった…)(アレ、まさにセラピーですよね)

ムカつく男が全員死んでくれる良い映画ですね(身も蓋もねぇ表現)

 

2位「羅小黒戦記」

無限様が(紅桜の時の)桂さんで、フーシーが高杉な事に気付いてからも~~~ね、ダメだった!(五体投地)身に覚えがありまくるときめき、悲しみ…俺はどれだけ言葉を尽くせど分かり合えない、悲しきかつての盟友(?)コンビに弱すぎるのだ…(高桂~!!!!)

吹き替え2回、字幕1回見てどちらも素晴らしい~のですが、特に吹き替えの良さがすごいよね!?天才。櫻井フーシー、幸せになって欲しさがすごい。

小黒カワイイネェ~カワイイネェ~~~。

 

3位「ウルフウォーカー」

2020年に見るべき逸品。狼の描写1億万点。

狼って、ガールミーツガールって本当に素晴らしいものですね、と心から思いました。

シンプルにLOVE。

 

4位「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒」

めちゃめちゃ元気出た!ハーレイちゃんがヘアゴム貸してあげるシーンが一番好きだな~~~!!モラルは無いけどちょいちょい優しいよな。なんか見てると女っていいな、と思わせてくれた作品。ハントレスは最高。

 

5位「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語

私の初・若草物語(の映像作品)でした。原作ミリしらで行ったので、ベスが末っ子なのかと思った…。ミッドサマー直後に撮影入りした(らしい)フローレンス・ピューちゃん様の最高にふてぶてしく、逞しいエイミーが私は一番好きだな、と思いました。私も末っ子(次女)だったしね…。

 

6位「タレンタイム~優しい歌」

今年の映画じゃないけど、見たのが今年だったので…。

本当に本当に素晴らしい、優しさに満ちた物語。私の推しはカーホウです。

 

7位「透明人間」

全然見る予定無かったんだけど、ツイッターの評判を見て見に行った一作。見て良かった…!元の透明人間も見た事なかったので、大変新鮮な気持ちで見られました。真に迫ったDVの恐ろしさと最後のカタルシス。傑作!

 

8位「2分の一の魔法」

途中までそんなに~~~だったんですけど、最後の思いがけない展開に思わずGOODキてしまいました(泣いた)ツイッターで、長男、長女は刺さるんじゃないかと言っている人を見かけましたが、次女の私もそう思います。世界中の長男、長女たちに見て欲しい…(?)

 

9位「行き止まりの世界に生まれて」

「認めたくないんだ。人生が最低なのは俺が最低だからなんて。このクソみたいな人生を選んできたのは俺なんだ。逃げ道は無い」

この、魂から絞り出されたような台詞よ。私の中ではザックのこの発言が今年一番に衝撃を受け、共感を抱いた言葉です。これは私の言葉でもある。そう感じられてならない…。

有害な男らしさによりもたらされる暴力と、支配に満ちた行き止まりの世界に生まれた少年たちの12年間の記録、物語。しんどいけれど、見て良かったです。

 

10位「ジョジョ・ラビット」

もう見たのが遥か昔だった気がしますが…。

「すべてを経験せよ美も恐怖も 生き続けよ絶望が最後ではない」(R・M・リルケ

魂に刻み込んでいたい。

 

 

以上です。今年は65本見た中でワーストは無く、唯一「えーーーっ!」と不満に思ったのは「9人の翻訳家」のデンマーク担当の、あの人の、あの扱い…(展開……)

あれだけ本当に残念で、悔しかった。あとはキャッツの、あの造形…最後まで見慣れない狂気のビジュアルでした!(内容自体はグリザベラの設定がアップデートされてて、そこは良かった)

 

2021年、世界がどのように変容し、映画産業もどうなっているか…そして自分自身どうなっているかもさっぱり想像がつきませんが、来年も心躍り、震わせてくれる映画たちと出逢っていきたいものです。世界がどうなろうと、私はひとりこの場所で映画を見て生きているのだろうと思います。

ブログも、細々と(年始・年末…)続けていくつもりですので、これからもどうぞよろしくお願い致します。それでは、また。。。

 

 

2020

 

あけましておめでとうございました。

ついについにの2020年ですね。

2010年代も終わりを迎えたですが、とうとう最後まで「201×年」という数字(とその事実)に慣れる事なく10年代は光の速さで過ぎ去りました。私の時間は止まっている。

少しも慣れるという事の無い人生。

新年早々世界ではしんどい事ばかりが起こっていますが

どうにか生きていけたらな、と思ったり思わなかったり。

毎日死にたくなったりならなかったり。

そして思うこと。

元日の夜中、眠りに落ちるまでベッドで泣きながらごちゃごちゃ考えていましたら、ひとつの結論に達しました。私が14歳以降考え続けている事ってのはつまり「生きられないなら死にたいし、生きられるんだったら生きたい」というごくシンプルな事だったんだなぁという事。私は死にたいより何よりまず「生きられない」と強烈なまでに思い続けて生きている人間だからです。14歳から今まで。

生きられない、生きていかれない事が分かっているから死にたいっつう、そんだけの事。

これも多分、今まで言語化出来ていなかっただけでずっと感じていた事ではあると思うんですが、でもこれは最近の大きな気付きのひとつでした。

去年至った考えのひとつで、「私は痩せたいし、痩せねばならぬと思っているが、それは今の肉体の否定ではない」というのがあって、これも初めて言語化出来た時には一人でものすごく納得してたし、感激した。それが私の真理だと思ったから。

他の誰に教わったでもない、何に影響を受けたでもない、これが私の最善の答え。私が長年考え続けて来た自分の体形、容姿に対しての最良の向き合い方だと思いました。

人によって正解はまちまちだと思いますが、私の「正解」はこれだな、という感じ。

私は痩せたいし痩せねばならぬと思っているが、それは今の(今までの)肉体の否定では無い。

ルッキズムに支配され、折れ曲がりそうになる度、胸に刻み込んでいたい。

 

そういう、自分の中だけの、意識の話だけど、ずっとモンモン考え続け悩み続けて来た事に対して、ある日突然啓示のように深く理解出来る日が来たりする。

私はそういう時に、生きてきて良かったなと思ったりする。

考え続けて来て良かったなと思う。

それが生きる力にはなってくれないけど、でも少し無為に過ぎ去った時間を慈しむ事の出来る、そんな力がある気がします。時々出会えるそんな瞬間が、私には非常に大事で愛しいのです。

 

 

今年の目標的なもの。

例年通り「自立」「自活」(永遠の2トップ)です。

日々消耗しており、一mmも出来る気がしねーけど。

「したい」と思っている事に変わりはありません。ハイ。

英語と韓国語も理解したい、使えるようになりて~~~と思いながら手付かず。。。いつやる気になれるのか。

ブログも死ぬほど書けてないですけど、本当に書く気が無い(言い切った)し、あってもなかなか行動に移せない。日々怠さとの闘いで生きています。今年はもうちょっと書けたらいいね(他人事)

 

あとはアレ、理想は坊主にする事(笑)マジで自分のザ・剛毛多量~~~!な髪(質、量)に長年うんざりしているので、坊主に対する憧れは非常に強くありまっする。現状引きこもりなんだから余裕で出来るはずなんですが、しかし一歩踏み切れなくて尻込みし続けている状況。しかし、身近の頭髪の無い女(※姉)(※病気)の様子を見ていると、結構どうにかなっているので、「私もイケそうだな…」と思い始めた最近です。

坊主、マジのマジに、したい。それか青いベリショ。青髪に対する憧れも非常に強い。アデル、ブルーはなんとやら~の時のレア・セドゥが理想なので…へへ……(いいよね…)

坊主に憧れ出したのは、ご存知フュリオサ姉ちゃんの影響ですよ(分かりやす~~~い)

 

 

今年も、どうぞよろしく。。。

 

では、また。

 

2019映画ワースト3

 

今年も一応ワーストを。

今回は結構ちゃんとキレてます。

ネタバレとか配慮してないのでご注意を。

個人の主観によるものなので、怒らないでください(?)

 

 

1位「スター・ウォーズエピソード9スカイウォーカーの夜明け」

 

マジで前作のアレ何やったんや?????

 

 

私はSWめちゃくちゃライトなファンです。用語も結構分かってないです。分かってない中で愛好しています。シリーズ9作見届けたのによく分かってない事だらけです(そんな人間が書いています)

悪名高き前作「最後のジェダイ」ですが私は結構好きで、初めて劇場で見たSW作品だったので思い入れがある事も確かですが…何より、レイの「名もなき人達の子供」「名もなき存在」である事がめちゃめちゃうれしかったし、現代的だ!って思っていたんですよ。それこそが今この時代にSWの伝えたい事なんだ!って。実際、そういう流れでしたよね。

それが今回あっさりと覆されてしまった事が私は本当にショックで、信じられなくてそっから物語が頭に入ってこんかった…。賢い人たちはフォースの覚醒の時点でレイの出自の予想的中させてたりしてたそうですが、私はマジのマジで、レイがただの生まれも分からない名もなき人(それも、少女)である事に希望と、未来を見てしまっていたので……失望&幻滅。

最後の、キスシーンも嫌な予感は満ち満ちており、「嘘だろ…?(まさかな…)」と思っていたら本当にキスしやがりましたので、思わず顔を覆ってしまいました。信じらんなかった。

 

レイロ、嫌いじゃないですよ。ロマンがあるのも分かりますよ。

でも、(性的に)(恋愛感情として)惹かれ合うような描写、あったか????

何かもうあのキスシーンで、結局ヘテロなのね、男女の恋愛、入れなきゃダメなのね…って怒り通り越して悲しくなっちゃった。

最後、背景に紛れて取ってつけたような女性同士のキスシーンがあったけど、あれも全然アガらず、むしろげんなりした。「それを背景でやるな(メインでやれよ)」というね…でもあれがディズニーの限界なのかなとも思ったり(辛い…)

あとローズの扱い。あんなクソみたいな扱いしか出来ないなら、出すなよって思った。私は前作のローズが好きだったから余計に悲しいし悔しいよ。レイシストに屈しやがって、という憤り。もっと描きようがあっただろうが。レイとローズの間に一切の絡みも会話も存在しないのも、本当に2019年の映画か??と思った。正気かな???あと諸々、大体全員の行動が謎だったんだけど????

 

本当に「終わらせるため」だけに作られた映画なんだなって思って悲しくなった。私みたいなライトな層でさえそう思うんだから、長年追い続けて来ている(人で今作に納得がいっていない)ような人はもっと悲しいのだろう。寂しいな。

私はゲースロの終わり方(デナーリスの末路)もエンドゲームでのナターシャの扱いとキャップの選択(てめーペギーの人生を一体何だと思ってんだコノヤロー派です)にも全く納得がいっていない&ブチギレてる側の人間なので、シリーズの最後を見届けるには向いていないんでしょうね、という気もする。

いやでもそれにしたってヒドくない????もう何も分からない。何がしたかったのか分からない、困惑に終わってしまった。

ファントム・メナスが見たい…(私は最後のジェダイファントム・メナスを愛する女……)

 

2位「パドマーワト 女神の誕生」

しんどい(一言)

 

最初に「この作品は女性の自殺を賛美したり幇助するような意図はありません」みたいな注意書きがあったけど、でもやっぱりどうにも受け入れ難かったし、女性の集団自決を美しいもの、勇敢な行いとして描いてるようにしか見えなくて、しんどかった…。古代の伝記だからしょうがないんだけど。もうちょっとどうにか出来なかったのかな?とは思った。

ディーピカ様はじめ演者は皆は素晴らしかったです。

今年はあんまりインド映画が見らんなかったので、来年はちゃんと見に行きたいな。

 

 

3位「ライオン・キング

それ、今やるか?????

 

私はオリジナル版は普通に好きだし子供の頃から馴れ親しんで来た作品ではありますが、でも今見るとやはり古臭さは感じるワケですよ。特に今作なんて多少のアップデート(&ライオン本来の習性を意識?)によりナラはより活動的で行動的な性格になり、プライド・ランドのためを思い、はるばる狩りをしに遠征したりしているワケです。めちゃくちゃしっかりしてるし、立派なライオンですよ(上から)

ナラが「私にはわかるの 王はあ~なた~♪」とか歌ってるとこで「いや、お前が王でええやろ!」とツッこまざるを得なかった。シンバの物語である事は分かってんだけどさ。ナラで良いじゃん、めっちゃ適任じゃん(声:ビヨンセやぞ??)と思いました。

 

Fuck家父長制~~~!の精神で生きてる人間なので、もう今ライオン・キングのストーリー自体あんまり受け付けられなくなってるんだなと気付かされました。

動物たち、素晴らしいモフモフ具合でしたけどね。皆去勢されてたけど。

2019年にやる必要性は私は全く感じられなかったです。すんません。

同じ動物系(?)でも「ジャングル・ブック」は好きだったんだが…(特に家父長的要素が無いからだと思う)

 

 

今年はこんな感じです。

今年はシリーズ物の終わり方に納得がいかなさすぎた一年だったと言える…全部受け入れ難かった。オタクは斯くも面倒な生き物ですね。いやでもエピソード9は、マジでさぁ…(以下、文句)

 

 

では、また。。。

 

2019映画ベスト10

 

今年も一年映画見てました。

今年映画館で見た数は(新旧含め)およそ115本。

いや見過ぎ。100本以内とか言ってたけど、何か気づいたら超えちゃってるんだよね~…。でも同じ映画は3回まで、と決めて守ってましたけどね。さすがに去年は、バーフバリが…さ……(14回見た)

今年も素晴らしい作品、あんまりだった作品、記憶から消し去りたい映画、色々でした。

以下、私の今年のベスト10です。全て個人の主観でございます~~~~。

 

 

1位「キャプテン・マーベル

俺たちのキャロルパイセン

 

公開当時、「ワンダーウーマンにハマれなかった(エンパワメントされなかった)女性に」という声がありましたが、その声も分かる。ワンダーウーマンは美しすぎだし、完璧すぎだし、ていうかそもそも人間じゃないし…確かに感情移入や自己投影することは難しいかも知れません(それでも私はあの映画から勇気をもらったし、大好きなのですが)

その点、キャロル先輩は違う。非常に人間くさく、欠点もあり、マイペースで感情豊かな女性です。

私はキャロルが、地球に降り立ってからずっと笑顔を見せないシーンが続く事に静かに感動していました。ブリー・ラーソンの表情は「仏頂面」でも「クールにすましている」ワケでもなく、ただただ、ずっと真顔だったからです。女の真顔が、あんなにも長い間スクリーンに映し出されているところを見たのは私の記憶上では初めてで、こんな事ってあるんだ、と思いました。女性は時として男性から、社会から「笑顔」を強要される場合があります。「女は愛嬌」という言葉もいまだ死語と化していない現状。ブリー・ラーソン自身、ツイッターでアンチから「なぜキャプテン・マーベルはポスターで笑顔を見せないのか?」みたいなクソリプに他の男性ヒーローを無理やり笑わせた表情の画像を貼って応戦していましたよね(ブリーは最高)

だからキャロルがあまり笑顔を見せないヒーローである事が私は何かとても嬉しかったんです。彼女はずっと真顔ですが、楽しいに時は思い切り笑うし、ユーモアもあるし、敵との戦闘時には叫びもします。彼女がずっと真顔なのは、「楽しくもないのに笑えない(笑わない)」というだけの事。親しくもない人には隙を見せない。ただそんだけ。そんなマイペースで自由で自然なヒーローが2019年に見られた事実がうれしかった!そしてキャロルのセクシュアリティが特にはっきりと描かれていない事も本当に良かったですね。その分(?)シスターフッド、女性間のつながりが強く明確に描写されていて、本当に「今の映画」という感じでした。男と恋愛しなくたって、セクシーなぴたぴたスーツを着なくたって、私らはヒーローになれるんだぜ。

 

「俺を納得させたかったらお前の価値を証明してみせろ」的な事を言うてくる男に対しての、「お前に証明する必要なんかない」「私の価値は私が決める」という、強烈なカウンター。私はこれは本当に、ひとつの真理で、正解だ、と思いました。何より大切な事を言ってる!って。

自分の価値を測ろうとする相手の土俵に上がってやる必要なんて無いという事をキャプテン・マーベルは教えてくれました。本当に大切な作品です。愛。

 

 

2位「スパイダーバース」

 きみもスパイダーマンになれる

 

昨年「ヴェノム」のエンドロール後にちらっと見た予告では一mmも興味をそそられなかったワケですが(見る目がねぇ)、本当に素晴らしかったですね。未だかつて見た事のない映像がそこにはありました。見るアメコミ、キメる映画。バキバキの色彩、最高です。多様性に満ちた素晴らしい世界観。黒人も、少女も、中年男性も、モノクロの探偵も豚だってヒーローになれる!そんな可能性と力強いメッセージに満ちた素晴らしい作品。見終えた後、静かに自信と勇気が湧いてきた作品です。うちもスパイダーマンになれる!(かも、しれない)

マイルス君は最高にキュートで愛おしく(スーツを黒く塗りつぶすのが最高だね)、ペニー・パーカーちゃんの「はじめまして~↑こんにちは~↓よろしくー↓↓」には心を持ってかれたり、メイおばさんの活躍っぷりにも嬉しくなりましたが、私の最推しはなんつったってグウェンちゃん。最高にイケ。今年一番イケてる女。

私はこの夏からサイドの髪を刈り上げるようになりましたが、グウェンちゃんの影響が無いとは言い切れない。あんなに刈り上げが似合う女が他に居るか????

デザインがマジで最高~~~。ピンクと白と黒の配色!グリーンのバレエシューズ!そしてフード!!最高にイケ~~~。全身タイツなのに一mmもセクシャルに(見えるように)描かれてない事にも感激して見ていました。スマートで筋肉質で、能動的な美しさ!バンドでドラム担当してるところも何かいいですね。好きです!(告)

 

ちなみに私の推しカプはメイおばさん×ドックオクです!いいよね。ときめいた。

 

 

3位「HiGH&LOW THE WOPST」

これぞ真の脚立の使い方

 

…はい。HiGH&LOW、略してハイロー。過去の映画シリーズが「ザワ」とか「レッレ」とか呼ばれている、皆さんご存じあの作品。2016年にTLのオタクがトチ狂っているのを見て、一回ちょっと見た(その時は何故かレッレから見た)事があったんだけれど特にハマらず、時は流れ2019年10月。またしてもざわつくTL。その中でも特に目にした、「小田島有剣というヤバい男がいる」という情報(&凄まじいビジュアル)特に何も考えずにフラ~っと見に行ったら、無事脳を焼かれました。小田島、スゴかったですね。でも私は鬼邪高の女(※二ヵ月目)なのです、ハイ。。。

ザワは私のうっすらとしたハイロー知識でもついていける親切設計&鬼邪高スピンオフなので、入門編として見に行くには最適だったなと思います。しかし鬼高生、定時が全員成人済で、その道からのスカウトを待っているとは知らなかったつーか思いもしなかった。設定が凄まじい。

十分にトンチキに思えるストーリーですが、シリーズ全作を見終えた今、ザワの脚本が大変にまともだった事を思い知りました。ちゃんと道筋が通っている…高橋先生ありがとう。。。

 

潤沢な予算を感じさせる素晴らしい衣装、美術(絶望団地の異常な作り込みよう…!)華麗に俊敏に動ける人達の素晴らしいアクションの数々!

見ている間ずっとアドレナリンぶち上げ状態だったわけですが、素晴らしく斬新な脚立の使い方、華麗なフラグ回収投石シーンで私のテンションはマックス。その時、私の脳内には「バーフバリみたい…!」という歓声が沸き上がりました。そう、バーフバリみたいだったんです。「王の凱旋」で初めてあの木のしなりを生かした戦闘方法を見た時の感激が蘇りました。今この場が応援(またはマサラ)上映だったらば、きっと「脚立の使い方が上手い!」と絶叫している人がいた事でしょう(?)真の脚立の使い方を見ました。

ちなみに応援上映は2回行きましたが、聞こえてきた単語2トップが「治安が悪い」「顔が良い」で最高でした。たった二つのワードで明確に世界観を言い表せている。

治安が悪い地区に集いし、顔が良い男たち(のバチバチアクショントンチキ映画)それがハイロー。今年一番うれしかった事は、私もそんな世界を愛する側のオタクになれた事かも知れません。

 

ちなみに私の推しはみんな大好き轟くんです!最高よね。幸せになってくれ。

 

 

4位「ブラインド・スポッティング」

同じ世界を見る事は出来ない

 

私はこの映画の最後、コリンのラップのシーンでどうしようもなく涙がこみ上げました。堰を切ったように流れ出るリリック。分かっているようで分かっていなかった事実を突き尽きられた気がした。

オークランド、そしてアメリカで黒人として生きるとはどういう事なのか。

幼馴染で親友の白人の青年、マイルズには許される言動が自分がやると世間の反応は全く異なる。マイルズはマイルズで、同じ文化圏、同じカルチャーで育って来ているのに、白人である事を理由によそ者として扱われる。

マイルズの息子が銃を手に取るシーン。あんなに恐ろしいシーンは無かった。

そして、あんな子供に対して、警官に「撃たないで」と懇願する方法を教えなきゃならない現実がしんどすぎた。しんどい…。

最後、「どうして俺は生まれた町でモンスターのように扱われなきゃならない」というコリンの叫びが突き刺さる。そして私が思ったのは、この国の排外主義的思想。特定の民族の人々をまるで犯罪者かのように扱う一部(と思いたいんだよ、ほんとに)日本人の意識。私は悲しかったし、苦しかった。

それでも絶望は感じなかったのは、二人の間に言葉が、希望があるからだろう。同時に両方を見る事は出来ない。それでも世界に目を向けていたい、と思わせてくれる作品。

 

 

5位「イップ・マン外伝 マスターZ」

マックス・可憐・チャン

 

みんな大好きイップ・マンシリーズ初の外伝。

マックス・チャンがとにかく可憐で憂いを帯びまくっており、見ている間中ずっと「可憐だ…」と思っていました。とにかく顔が可愛い。線が細い。

作中、木人椿がただの服かけ機と化しているシーンがあり、「やっぱ使ってないとそうなるよな~」という妙な納得感が。

とにかくみんなよく動き、ビシバシと技が決まる。見ていて非常に気持ち良い痛快な作品。デカい刃物を振り回す為に生まれてきたみたいなミシェル・ヨー、最高オブ最高。抱いてくれ。

 

 

6位「ゴッズ・オウン・カントリー」

ハッピーボーイズ(ラブ)映画

 

誰も死なねぇゲイ映画

 

「どっちかが死ぬか、二人とも死ぬか」でお馴染みゲイ(というかLGBTQ)映画界ですが、誰も死なず、誰も殺さず、自らのセクシュアリティも特に重視せず、どこにも逃げない、ここで生きていく愛の物語だった…。本当に、寂しくて、苦しくて愛おしい物語です。

これを見てゲオルゲにときめかない人間など居るのだろうか。私はしみったれた地元で「ここに居るしかない」と思いながら生きている人間なので、ずっと「ジョニー、良かったねぇ」と思いながら見ていました。

愛だね、愛。

 幸せになってくれよ。

 

 

7位「ラストクリスマス

この眉を見ろ

 

大好きなポール・フェイグ監督作品。今年は「シンプル・フェイバー」もありましたが、クリスマス時期に見たこの作品には本当に特別な作品となりました。

ワム!ラストクリスマスの歌詞もミリしらで見に行ったので後半の展開は想像もしていなかったので新鮮に驚けたのですが、とにもかくにもポール・フェイグの誰も置いてかない優しい姿勢に感激しながら見ていました。特に、旧ユーゴ移民の主人公(エミリア・クラーク)がバス内でレイシストにヘイトを浴びせられた移民者に対するナイスな反応には感動するとともに、日本で同じような場面に面した場合、私も同じように出来るだろうか…と考えました。理想は、あぁありたいです。私も。

移民も有色人種もセクマイもホームレスも誰一人置いてかねーぞ!という姿勢。各方面に優しさとユーモア、少々の毒が溢れた万人に勧められる素晴らしいクリスマス映画です。

 

そしてエミリア・クラークの眉芸がすごすぎて本当に感心してしまった。信じられないほど豊かな表現力を宿したあの眉毛。あれは完全に意志を持っているのだろう。最高です。優勝!ヘンリー・ゴールディングも相変わらずハンサムで、かつ得体が知れない役をやらせたら天下一ですね。ラブだよ。

 

 

8位「アラジン」

史上最高のアップデート

 

私はディズニーの実写とはあんまり気が合わなくて(オーロラ姫がエルちゃんなところが特に)(未だに)見ても「そんなやったな」という感想になる場合が多いんすが、アラジンは良かった。本邦では青いウィル・スミスで盛り上がっていましたが、普通にジーニーで良かったですね。何より、ジャスミンのアップデートが素晴らしかった!オリジナルではソロ楽曲をもらえなかった彼女が自分の声を叫ぶ歌を与えられ、そしてプリンセス自らが王位を掴み取る時代になったのだなぁ、と思いました。ほんとうに素晴らしいアップデートだったと思います。ナオミ・スコット・ジャスミン、最高。

侍女の存在も良かったですね。ちゃんと女性間で会話が、絆がある!最後ジーニーとあぁなるのは…ちょっと、「出た、ヘテロ規範~~~!(キッツ~~~!!)」って感じでしたが、まぁそこはディズニーなので、ね…(うーーーん)

 

あと私はアニメのアラジンはアラジン(のジャスミンに対する若干上から目線かつナメた態度)がムカつくから全然好きじゃなかったんすが、メナ・マスード君演じるアラジンはキュ~トで人間味(小僧味)があり、大変、良かった。ベリーキュ~ト。

あとジャファーの解釈もよかったですね。まぁ、ホワイトウォッシュ具合は気にかかりますが…そしてオリエンタリズム……(うーんん)

諸々気にかかる事はあり、100点満点、大傑作!とは私は思えませんが、今までのディズニー実写作品では私はアラジンが一番好きだな、と思いました。ハイ。

 

 

9位「エイスグレード 世界で一番クールな私へ」

お前は俺か

 

私はこういう、田舎で孤独にくさくさしてるやさぐれティーン女子映画(長い)が大変に好きで、見ると感情移入と共感性羞恥で死にたくなる事請け合いです。「スゥート17モンスター」とか「レディ・バード」とかな…身につまされながら、「分かる、分かるでぇ…!(心の底から)」と思いながら見ては消耗するワケです。自分の事を思い出す。今作も素晴らしいやさぐれティーン女子映画でした。しんどい。

ケイラ(主人公)が、学校では誰とも仲良く出来ていないのに、配信してる動画内ではクラスの人気者という体で視聴者(居ない)に何かアドバイス的な事を語ってるところを見た瞬間、「じ、自分~~~!」と思いました。身に覚えがありすぎる。お前は俺か。

私も10代の時、ブログで夢を持つことの尊さとか人生論、生きることの意味など、語りまくってたから…(※引きこもりの不登校児)

ケイラの誰も見もしない動画を上げ続ける姿に私は昔の日を思いました。誰も見もしないブログを上げ続けていた日々を思い出さずにはいられず、苦しくなりました。

 

「もうやめて」と「幸せになってくれ…」と呻きながら見た映画。しんどいけど、愛しいよ。。。

 

 

10位「スノー・ロワイヤル」

この死に方がすごい!2019

 

「死に方が良い映画2019」ランキングがあればダントツ1位でした。それくらい死にっぷりが良い。ぽんぽんぽんぽん人が死ぬ。やたらと手慣れたリーアム・ニーソンが殺していく。そしてとっても新しい!とても楽しく見られました。ネイティブアメリカンの描写も誠実で、一人紛れ込んでいるインド人の下りは笑った。人が軽快に死ぬ映画が見てぇ~~~!って時には、おすすめ。面白いぞ。

 

 

……はい。今年はこんな感じでした。

今年は色々なシリーズ(アベンジャーズ、ゲースロ、SW…)の終わりを迎えた年でしたね。それぞれに寂しさと、そして思うことはありました。

ゴミクソ政策により増税し、映画一回、一般料金が最早大人1900円の時代です。

私は障害割引が利用出来るから今の映画生活を始める事が出来ました。でもそれもいつまで続けられるのかは分かりません。

迷える時代に生きていますが、来年ものっそりひっそりと映画を見て生きていくつもりです。

今のところ、一番楽しみなのは大好きなポン・ジュノ監督「パラサイト」と、公式ツイッター(での文体)が異様に怖い事でお馴染み「ミッドサマー」です。見るぞ!生きるぞ!!

 

 

では、また。。。

 

2019

 

あけましておめでとうございました。

今年も細々と、思いついたら何か書いていこう~と軽く考えております。ハイ。

 

今年の目標は昨年から引き続き「食べ過ぎない」

「英語・韓国語の習得」それから「デンタルケアをきちんとする」です。具体的~。

長年放置し続けて来た親不知を昨年末から一本ずつ抜き始め、残すところあと2本。

歯医者に通う事により今更ながらきちんとしたデンタルケアの必要性を学び、今年からちゃんとやろう…と心に誓いました。

映画も100本以内に収めるね。

 

 

今年は私にとってはひきこもり15周年の年です(2004年の夏からやってるので)

もはや何の実感も焦りも無く、15年という数字の重みに何やら一人でウケてますが(ウケんな)人生の闘争は続く。

なかなかどうにも頑張れませんが

自活、自立、が私の永遠のテーマであり目標であることに変わりはありません。

 

 

今年もどうぞよろしく。

 

では、また。

 

2018映画ワースト4

 

はいというワケでワーストもいくよ。今年120本(約)見た中で「うーん…」となったのは4作のみでした。他はすべて「最高」「普通に好き」「まぁまぁ」など。

選ばれし4本。全て個人の独断と偏見に基づくものでございます。

 

 

1位「銀魂2掟は破るためにこそある」

万斉はそんな事しない(圧倒的解釈違い―――!)

 

 

2位「グレイテスト・ショーマン

曲は最高、倫理観が無理

 

 

3位「キングスマン ゴールデンサークル」

マーリンの扱い!!!!!

 

 

4位「タリーと私の秘密の時間

おもてたんとちゃう

 

 

……はい。銀魂に関しては作品そのものってより福〇にキレてるだけなんですけどね…ほんと無理、あのオッサン(の倫理観)(笑いのセンス)(そして解釈)

まぁ、3作目(どうせあるんだろ…?)も多分見に行くでしょうけどね…ふふふ……(文句垂れながら…)

 

 

では、また~~~。

 

2018映画ベスト10

 

今年も豊作な一年でしたね。というワケで今年もやります。やる気と時間が無いので一言添えるだけ。そんなワケで私のベストテンです(すべて個人の独断と偏見によります~)

 

 

1位「バーフバリ王の凱旋」

抱いてくれ(to:デーヴァセーナ様)(byクンタラ民の女)

 

 

2位「ブラック・パンサー」

ワカンダフォーエバ

 

 

3位「シェイプ・オブ・ウォーター

私も海に帰りてぇ~~~

 

 

4位「オーシャンズ8」

(「キャロル」の頃より)ケイト様の夢女で良かった

 

 

5位「クレイジー・リッチ!

タイトルから肝心の「アジアンズ」を消し去った事だけは一生許さない

 

 

6位「デッドプール2」

インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」(超好き)をディスった事だけは一生許さない

 

 

7位「心と体と」

主人公が生きづらそうすぎて泣いた(鬼共感)

 

 

8位「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」

 容赦ねぇ……

 

 

9位「29歳問題」

色々刺さりまくった(27歳・女)

 

 

10位「勝手にふるえてろ

色々刺さりまくった(27歳・処〇)

 

 

 

………こんな感じです。

今年は個人的に邦画とインド映画が豊作な年でして、「カメラを止めるな!」はもちろんの事、「万引き家族」「検察側の罪人」「来る」とそれぞれ非常に面白く、良作でした。私は普段あまり国産コンテンツに触れないままに生きてますが(^^)来年は邦画も開拓していこうかな…という感じ。インド映画は「バーフバリ」に始まり、「ダンガル」「マガディーラ」「パッドマン」と全部面白くてハッピーで最高。私、インド映画がほんとうに大好き…!「ムトゥ」を劇場で見たのは初めての経験で、うれしかったです。今この時代にまたこうしてスクリーンで見られる機会が日本で作られた事に感謝!

「恋する輪廻」も最高に大好きな作品で、3月に塚口サンサン劇場で開催された国内最後となるマサラ上映会に参加出来た事は私の一生の記念です。あの日の紙吹雪、一生忘れない。

 

 

来年もどのような作品に出会えるでしょうか~。では、また!